2010年10月20日

4年ぶりの大規模スト

どんどん大きくなっているフランスの年金改正法反対デモ運動は、労組が主導し高校生から大人まで、国を挙げての大騒動に発展しています。空路、TGVの便数や本数は減り、製油所もストに入ったためガソリン不足に陥り、スタンドには長蛇の車の列……完全に交通は麻痺してしまっています。4年前のCPEの時を思い出すと、この事態を収束させるには政府が改正法案を撤回するしか道はなさそう。テロ危機のニュースも完全に影に隠れています。いずれにせよ今の時期のフランス旅行は避けた方がいいでしょう。ただし、政府が撤回したらすぐに元に戻るんですけどね。

それにしてもデモ行進を見ていつも思うのは、フランス国民の自分たちの生活の権利に対する熱さ。このエネルギーをどうして日々の仕事に注げないのか……と疑問に思ってしまうのは、やはり日本人ならでは?ここまで日常生活に支障が出ても、自分たちの主張は断固として続ける。日本で同じことが起きても、果たして私たち日本人はここまで主張できるのか……?

ただ少数派ですが、ストへの反対の動きも実はあります。「stop la greve(ストを止めよう)」という50人程(少ない!)のグループが、労組とともにデモを主導している社会党に対して、高校生たちを煽動したとしてデモ行進妨害を試みたりしているようです。

いずれにせよ、国民も政府もいつまでもこの状況を続けるわけにはいきません。まずは上院議会がある木曜に何らかの動きがあるとされ、ここで国民の納得のいく回答が得られなければ来週のバカンス期間に突入してもデモ・ストは続くと見られています。ふう。